長門・南田夫妻のドキュメンタリー

そうそう。先日こんな番組を見た。
・長門・南田夫妻追ったドキュメンタリー新番組が22.9%の高視聴率の理由
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081104-00000021-oric-ent
おそらくアルツハイマーと思われる妻の介護の実際を、
同じ境地の人に少しでも励みになればと、敢えてテレビというメディアに晒した。
以前、「明日の記憶」「気に入らない」でも書いたけど、
この病って本当に切なく、大変で、なんとも言えない重たい気持ちになる。
やっぱり、夫婦2人で積み上げてきたものがどんどん失われるというか、
互いのいろんな想い出が消えていくというか、そういうの辛いよね。
こんなことを言っては叱られるけど、いっそのことスパッと命を落としてしまうなら
想い出は心の中で美しいまま残るけれどもさ、
この病は、目の前で徐々に確実にその想い出が消えていくのを
日々目の当たりにしていかなくちゃならないんだもんね。。。
前のエントリと繰り返しになるけどさ、例えば自分がこの病に侵されたとして、
意識はありながら、でも珠希を忘れ麗香を忘れ、かみさんを誰だかわからなくなり、
そんなの考えるだけでもすごく辛い。
もちろん逆にかみさんが病になったとして、今こんなに愛している子供たちを忘れ、
私のことも誰だか忘れ、今までのたくさんのかけがいのない想い出を忘れ、、、
私には長門氏のような強い心は無い。自分がどうなってしまうかわからない。
「手の平からどんどん記憶がこぼれ落ちていくんだ。
 それを、一生懸命集めて、すくい上げて戻そうとするんだけど、
 こぼれ落ちていく方が全然多くて、とても追いつかないんだ。」
そんなことを長門氏は言っていた。
昨日の洋子と今日の洋子が明らかに違うと。
番組内では終始気丈に振舞っていたが、その心中はとても辛いと思うんだ。
所詮他人に過ぎない私が軽々しく涙を流すのもどうかと感じ、
ただただ長門氏の気持ちを察し、自身も高齢なのに介護する姿に感動し、
全ての病を根絶するのは無理なのは承知ながらも、早く特効薬ができて欲しいと願った。
# 症状を遅らせる薬なら現存するらしいね
華やかな芸能人でも、(言い方は悪いが)こうなるんだよね。
もちろん、ただの一般人もそう。豊かな者も貧しい者も一緒。それが現実。
ただ現実には、ヘルパーに払う金もなく老人が老人を介護している家庭もある。
本来介護を受けてもおかしくない年齢の老人が、介護をする側となっている。
これ、いつになったら解消されるんだろうね?
国は、こういった事実をどう捉えているんだろうね?
辛いから見ない、悲惨だから放送しない、ではなく
こういった現実を知らしめる番組って必要だと思うんだよな。

コメント

  1. 匿名 より:

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    こんな金持ちがお手伝いさんを雇っている夫婦など、現実とはかけ離れている。ドキュメンタリーとは名ばかりの恋愛ドラマに成り下がっている。

  2. きゃすばる より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    >名無しさん
    うん、確かに"現実離れ"している面があると思います。
    普通の家庭に、ヘルパーを頼む金などあるわけが無い。
    現実は老人が老人を介護し、介護する側が倒れたら終わり。
    最悪、死後何日も経ってから異臭で発見されるなんてことも珍しくない。
    それに、1時間程度の番組では"本当の大変さ"など伝えきれないと思う。
    私の書いたメンタル的なお涙頂戴と言える部分だけではなく、
    排泄の補助や、意味不明な言動、妄想への対応や、その他もろもろね。。。
    それに、「良くなるのなら藁にもすがりたい」というのであれば、
    なぜすぐにでも医者に診てもらい治療しないのか、そういった矛盾もあったと思う。
    けどね、こうやって少しでも話題になり、認知症や老々介護ということに関して
    どんな内容であれ意識され議論が起きるのであれば、
    それだけでも意味のある番組だったのではないかと思うんです。

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