多くの人がそれぞれ思うことがあったであろう事件がありましたね。
・盲導犬:数カ所刺されてもほえず…出血も耐え男性と歩く
http://mainichi.jp/select/news/20140828k0000m040117000c.html
さいたま市の全盲の男性が連れていた盲導犬が
何者かに刺され、けがをする事件があったことが分かった。
訓練された盲導犬のため事件当時もほえるのを我慢したとみられる。
県警武南署は悪質だとして器物損壊容疑で捜査している。
動物を傷付けると動物愛護法違反罪(2年以下の懲役か200万円以下の罰金)も
適用されるが、悪質なケースや飼い主が明確な場合などは
器物損壊罪(3年以下の懲役か30万円以下の罰金もしくは科料)が適用される。
“非常に胸糞の悪い事件”というのが正直な感想です。
自分より弱い立場に位置するものを、相手が大きな声を上げないと理解したうえで
さらに自分が安全だと確信できることを確認して、でのことでしょ?
ペットを傷つけても「器物損壊」にしかならないことは有名だけれども、
こういった悪質なケースには例外措置を取れるような柔軟性があればと思います。
—
ちょっと別の視点で思ったことがあるので、それを書いてみようかと。
犬が古くから人間のパートナーとして共存してきたことは周知のとおり。
狩猟の手伝いだったり、作業を担う相棒であったり、愛玩であったり。
現在でもこの盲導犬をはじめ各分野で犬が活躍し、
広島の災害でも犬が救出作業に役立っています。
ただ、どうなんだろう?
“主人の目”としての案内等の役割はいいとしても、自身が刺され、血を流し、
それでも吠えることも無いように育て上げられているという状況は、
犬にとって幸せなんだろうか? と。
私が犬を飼っていたのは、まだ小学生低学年のはるか昔のこと。
もうあまり記憶に残ってはいないし、最近は犬と触れ合う機会すらもなく、
ましてや盲導犬の意義や育て方、共存される障害者の考えなどには
なんの知識も無いと言っていい立場ではあるけれど。。
もちろん、盲導犬が無闇に吠えないのは”吠えないことを褒めて育てた結果”であり
何かしら犬にストレスを与え続けての強制ではないとは容易に想像できます。
そんな盲導犬を尊重し称えてあげ、同時に盲目の方の邪魔や盲導犬をいたずらに
混乱させないためにも、他の人は盲導犬に要らぬ刺激を与えないことも大切。
ただ、
「普通じゃない痛い思いをしたら、吠えたっていいんだよ」
と言ってあげたいな、と。
道具でもロボットでもない、人間と同じ生き物なんだからさ、
なんか普通じゃないときは声をあげてほしい、我慢なんてすることないよ、と。
…
先日、バスに盲導犬を連れた男性が乗ってきました。
当初はそう混んでおらず、男性は優先席に座り盲導犬は足の間に伏せの姿勢。
やがて混んできて、一人の男性が盲導犬に気づかずに
犬の横顔を蹴ってしまった形に(明らかに悪気は無かった感じ)。
“蹴る”と言っても、車内の歩く速度はたかが知れてるので
“当たった”という表現のほうが妥当な程度ではあったのだけれど、
当然のごとく盲導犬は一言も声を漏らさず、何事も無かったように、
でもちょっと顔を引っ込めてひっそりと伏せたままでした。
蹴った男性は盲導犬を連れた男性に謝り、連れた男性も盲導犬を軽くさすりながら
謝罪を受け入れていました。
盲導犬、そしてそれを連れている盲目の方双方が、
どうかもうこんな目に遭わない世の中になってほしいと切に願います。
コメント
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盲導犬(警察犬だったかも)がトレーニング主の元に里帰りすると、そのわずかな時だけそれはもう無邪気に尻尾振ってウハウハ言って甘えまくると聞いた事あります。
人間社会は盲導犬にもっと感謝しないといけないですよね。
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亀レスごめんち。
なんか"万物の霊長"というおごりと言うと大げさかもだけれども、
犬に限らず"同じ生き物"としてもっと優しく接することができるのでは、と。
生きていく中で牛や豚や鳥を食べ、、 という話は置いておいて、
身近なところでもっと謙虚であるべきだと思うんだよね。。