で、続きだ。
「ドラクエ4」は、シリーズの中で唯一”勧善懲悪”じゃないんだよね。
結果として”善vs悪”にはなるんだけど、そこに至った経緯は”人間の強欲、傲慢さ”なの。
例えば、敵である「ピサロ」は魔族の王であり人間から恐れられてはいたんだけど、
人間を根絶やしにするまでの決意をさせたのは、他ならぬ人間の強欲なんだよね。
彼には、ルビーの涙を流す「ロザリー」という大切な女性がいて、
高い塔の一室に隠れさせ、強い門番で守っていたのよ。
けど人間に見つかり、そのルビー欲しさに人間がロザリーをなぶり殺しにする。
そして逆上したピサロは、人間を根絶やしにする究極の力を入れるための秘法を使い、
その副作用で自我が崩壊してしまい、ただ「人間を滅する」意志だけの怪物になってしまう。
なんで門番もつけていたのに、人間がロザリーを捕まえられたのかって?
それは、主人公がロザリーの話を聞くために、その門番を倒してしまったから。
この物語、全てが皮肉で全てが悪い方向に進んでいく。
…
そして主人公。
拾われた主人公は、名も無い山の奥で育てられていた。
その頃既に魔王が、「まだ子供の勇者を子供のうちに殺そうとしている」から、
誰にもバレないように村人みんなでひた隠しにしていたんだよね。
けどある日、宿屋が見知らぬ旅人を泊めてしまい、
そこからこの村に勇者の子供がいるということがバレてしまう。。。
数日後、魔物たちが大挙して襲って来る。
幼い勇者は地下に隠され、村人総出で闘うんだけど、圧倒的に不利で勝ち目が無い状況。
そんなとき、幼なじみの子「シンシア」が勇者と同じ格好に変身し、囮となる。
やがて闘いが治まり、「勇者を討ち取ったぞ!」という魔物の声。
勇者が地上に上がると、美しかった村は廃墟になり、誰1人おらず、
シンシアも被っていた帽子だけを残して(この世から)いなくなっていた。。。
勇者も、敵であるピサロも、2人とも復讐の闘いなんだよね。
-大事な恋人を、欲のためになぶり殺しにした人間への復讐。
-大事な恋人を、跡形もなく惨殺した魔物への復讐。
他にも、随所に悲しみが溢れているのよね、ドラクエ4って。
仲間になるジプシーの姉妹は、父親を殺した男への復讐で旅立つ。
途中、父と一緒に殺されたと思った男と再開し、一緒に復讐の旅を続ける。
やっとの思いで仇の居場所を突き止め、仇を倒したと思ったら、
背後にはすごい魔物がいて、全く歯が立たずにあっけなく倒されてしまう。
仲間の男が身を挺して時間稼ぎをしている間に、姉妹はその場から逃げることしかできない。
父の仇も討てず、男も助けることができず、今はただ逃げるだけしかできず、
船に乗って遠い地に旅立って行く。。
もうなんかね、子供だった頃は衝撃だったよ。こんなに暗いドラクエだなんて。
「所詮ゲームでしょ?」って目で見ちゃえば、そりゃまあゲームなワケだけどさ、
ちゃんとした小説や映画としてリライトしたら、見ごたえあると思うよ。
で、最終的には勇者とピサロの決戦となるわけだけど、
実は裏で全てを操っていて、人間にロザリーを殺させた張本人がいるんだよね。
…
またつづく。
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コメント
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生きてるロザリーに「私は人間を皆滅ぼすことに決めた」って言ってるし、ロザリーが止めても聞く耳持たなかったし
あんまり古い記憶だけで書かない方がいいよ
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> 「私は人間を皆滅ぼすことに決めた」
おー、そういや言ってましたね。覚えてる覚えてる。
じゃあやっぱり、ピサロ悪いヤツなんじゃん(笑